強風とガスの諏蛾守越。
石造りの避難小屋,風は強く,汗をかいて一枚のウェアではさすがに寒くなった。
パイルの中着とゴアのアウターを着込み,弁当を食べる。
ここで引き返す決心をした人達も多かったようだ。
三股山へ登って行く人達はここでお別れ。
冷たくなった手に,軍手と手袋も装着した。
ザックが重くて前のめり。ショルダーベルト=肩が痛い。
左肩のGPSを入れたカメラバッグのバンドが特に痛いので,肩に当たらない別の場所に付け替えた。
少し降ると,法華院・坊がツルへ向かう道と北千里を経て久住別れへ向かう道の分岐点。
ここからは北千里。広々とした平坦な道。
地上数メートルはすっきりしているのに,そこから上はガス!
という不思議な風景に出くわした。
硫黄の匂いがただよう。
黄色い道標の立ったケルンが数十メートルおきにある。
あとでわかった事だが,ここは過去に遭難が多発した地点。
方向を見失うと共に,風向きによっては硫黄岳の有毒ガスがたまって危険な所。
そんな事は知らずに,ガスが渦巻くさまが面白くて,動画撮影していた。
無知とは恐ろしい。運が良くてよかったと思うべき。反省。
再び,ゆるい登り,稜線が見えるあたりから,岩交じりの急登にかわる。
稜線に出ると久住別れ。
ここから先は岩交じりの登山道,山歩きを初める前に,さっさん・19・みいちゃん・あんず・きみちゃんと牧ノ戸峠から登った事のある道だ。
しかし,天候によってこうも違うのか・・・,全く初めて通る感覚だ
すぐに久住山の肩。中岳方面への別れに到達。
一瞬,久住山に登りたい気持ちにかられたけど,
足早に下山する2人の登山者を見て,断念。
久住山は,ガスも晴れそうにないし,ヘタすると真っ暗になってから,
坊がツルに降りるようになってしまう。
そして,今回の主目的,中岳登頂をめざして縦走路に足を踏み入れた。
正面には天狗ヶ城,右は切れ落ちた高度感たっぷりの火口で自分の考えていた縦走路そのものの趣。でも左は緩やかな斜度の草原で,キケンなカオリは全くない。理想的。
正面には屹立した岩稜帯の尾根。
そちらに行きたい気持ちを抑えて,道標の通りに左に回りこんだとたん・・・
なんという事でしょう!
すっとガスが晴れた瞬間,足元に湖。
風が吹き渡り,チャプちゃぶと波打ち際の音。
めちゃくちゃ,不思議な感覚!